いやー暑いっ
なんだこれ、もう東京梅雨明けじゃないのかなぁぁぁぁ
太陽が…太陽が…
あれ私いつから黒画用紙になったんだろってくらい、直射日光浴びた腕がジリジリいってる気がします。そのうち煙でるんじゃないか…
なんだか理工キャンパスはちゃんと節電していて、どの教室も暑い暑い。
ただでさえ男ばっかりで暑苦しいのに…
そこで!
今日は私が、読むだけでヒンヤリできるお話をお届けしますっ これで冷房いらず!節電!!
*****
あれは3週間ほど前のことでしょうか…
午前7時。私はいつものようにバイト先の2階に向かいました。
あ、うちのお店は3階建てのファーストフードです。
私は朝の2時間は2,3階担当なのです。
夜の間は誰もいない、真っ暗な2階。
私と、先輩のMさんは電気をぱちぱちっとつけて、2階の開店準備をします。
2階の奥にある食器洗い場にMさんが入っていったその時―――
「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ」
Mさんが蒼い顔をして固まっていました。
「な、何かいる………!!!」
*****
それからというもの、度々2階の食器洗い場には「何か」が姿を現すようになりました。
でも私かMさんが一回見たかと思うと、次の瞬間にはどこかに消えてしまうのです。
「あれは幻なんじゃないか…」
朝のその時間以外は目撃談はありません。
また、平日毎日働いているMさんによると、どうやらそれが見えるのは私がお店に入る日だけらしいのです。
*****
そしてそれから1週間。
私はMさんと「今日もがんばるぞ☆」と気合十分でまた2階の開店準備をしていました。
何気なく、ふと奥の食器洗い場を見ると……そこにはなんと、ついにはっきりと姿を現した奴の姿があったのです。
その姿はまるで、世の中の悪を全て背負ったような黒くて醜い姿でした。
「出たな……っ!!!!」
「今日こそ仕留めてやるっ!!!」
今度は消えてしまうことのないように、しっかりと奴の目を睨み付けながら、Mさんは熱湯を用意し……一気に奴目掛けてそれを放ったのです。
奴はものすごい速さで暴れたものの、一瞬で動かなくなりました。
「…………やったか?」
私とMさんは喜びのあまり抱き合って喜びました。
ついに、今まで私たちを恐怖の底に陥れていた悪の元凶を倒したのです。
動かなくなったとはいえ、それが床に転がっているのを見るだけでも鳥肌がたつので、私はすかさず要らない雑巾をその上に被せ、足で踏んでから、ゴミ箱に捨てました。
壮絶な戦いを終え、私とMさんは一応奴のためにお祈りしました。
キリスト教の学校に通っていた私は、奴が天国にいけますようにと。
仏教の学校に通っていたMさんは、奴が成仏できますようにと。
ちゃんと供養したから大丈夫。
そう思ってました、その時は……
*****
さてそれから約1週間後。
私はあまりの暑さに、自分の部屋ではなく、風通しの良い和室で寝ていました。
心地よい風に吹かれながら、熟睡していたのも束の間―――
何やら顔がくすぐったくて、私は目を覚ましました。
完全には頭が起きていない中、無意識に左手で顔を触り、顔の違和感の原因であるものを掴んで投げ飛ばしました。
ぼーっとしている私の目の前を何か黒い塊が飛んでいきます…
………ん???
イ マ ノ ナ ニ …………??????????
私は完全にそこで目が覚めました。
必死に今感じたこと、見たものを頭の中で整理して、今何が起きたのかを考えました。
私はある考えに辿り着き、飛び起きて何かを投げ飛ばした方向を見ますが、そこには何もいません。
………まぁいっか。
うち、そういうのほとんど出たことないし。
時計を見ると深夜2時。
その時は恐怖よりも眠気が勝り、何も考えずにまた眠りについたのでした。
*****
そしてその2日後。
我が家の廊下に突然………
いつか見た、あの「世の中の悪を全て背負ったような黒くて醜い姿」の奴の死骸が落ちていました。
恐怖!!
*****
ちなみにその次の日の午前10時ごろ。
バイト先の1階で、私がポテトを揚げ、Mさんがバーガーを作っていると、またしてもいきなり足元に元気な奴の姿が。
ばったばたしててなんとも活きがいい。
3番目の彼は、見事先輩のKさんによって潰されました☆
おしまい
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いやぁ、夏ですねー
書いてるだけでまた冷や汗かいちゃいましたぁ☆
ちなみにうちのお店、衛生面はちゃんと色んなところの検査も受けて、お褒めの言葉もいただけるほどなので、全然大丈夫ですよ
滅多に出ないですから、奴は。
奴を好きな方がいらっしゃったら、こんな表現して本当にごめんなさい。
私はどうも奴を好きになれないんです…
生き物をやたらやっつけたらいけないというのも分かってはいるのだけど、バイト先に出ちゃったら生かして置くわけにはいかないし。。
我が家で共存は生理的に不可能だし。。
いや、ごめんなさい。
みんなもちょっとは寒くなったかな??
では!!